ダディー・ヤンキーやドン・オマールが気に入ったので次は?と言う人に、このところつい薦めている一つがこの
「ザ・レゲトニー・アルバム」。
"The ReggaeTony Album"
「ザ・
レゲトニー・アルバム」というタイトルで、
テゴや
イヴィー・クイーン、
ザイオン&レノックスや
ドン・チェシーナも参加していて、と来ればこれは当然
「レゲトン」のアルバムだ、というのは間違ってはない。
ファースト・カットされたキャッチーなフックの2曲目"プレイ・ザット・ソング"やリサMの"トカ・メ・ラ"はレゲトンばっちり!いいねぇ。でもあのレゲトン・パターンのない「これってヒップ・ホップだよ」という曲もあったりする。そして、それもまたカッコいい。
彼のB-BOYとしてスタート、マスター・テープの仕事、フリースタイルとしての仕事を聴き直してみると、このアルバムはレゲトンやりつつもレゲトンが彼の要素の一つに過ぎない事がよく分かる。
とにかくストリート性の中のカッコ良さと雑食性の逞しさの中のおいしい部分から、ラテン、ラティーノの感性を前に引っ張り出して彼独自のセンスに合うサウンドを提示しているのがこの作品のポイント。当然、プエルトリコの匂い、それも
NYのプエルトリコの香りがそこいらへんに漂ってくるのだ。
彼の2002年の作品に
"THE LAST OF THE PRO RICANS"というのがある。ジャケはプエルトリカンが大好きな旗を押し出し、プエルトリカンの飯屋でのショットをあしらってという、"ヌエバヨレ"プンプンの外見。

"The Last of the Pro Ricans"
SEQ-8010
ジャケ見て飛びついて買ったとき、そんな音が出てくるのかな、レゲトンかなと期待したら、全然違った。
彼の今までのスタイルは崩さずヒップホップ、ラップでフリースタイルな、でも絶対NYでしかない音だった。これがとてもいいんだ。
DJ ドゥ・ワップやプレミア、ビートナッツ、ファット・ジョーとおいしい所が勢ぞろいの上に、
ビッグ・ダディー・ケインまで登場。イーストな音の好きな人にはお勧め。だけどそれはまた別の機会に。
そして、今年の
ザ・レゲトニー・アルバム。
これは、ラテン側、ヒップホップ側が共に楽しめるような見事なバランス、というか、そういうものが並列せずにごく普通に混在しているアメリカの特定地域のカッコよさを見事にすくい上げた音。
何も考えず「スコっ」っと聴いてもたっぷり楽しめるし、ちょっと聴き込んでも、フフフとやっぱり楽しめる、色んな要素が組み合わさった18曲。
"THE LAST OF THE PRO RICANS"にも彼の2002年の作品CD
"The Piece Maker 2"にも入っている大ヒット曲に
"カピクー"(Capicu)っていうのがあります。

"The Piece Maker 2"
これファット・ジョー、トニー、ノリエガ、ジュジュとMCを回す実にかっこいい曲なんですが、このヒット曲のタイトルが彼のあだ名。
カピクーって何??というと、"ザ・レゲトニー・アルバムの"ジャケ写真にもある、
ドミノ・ゲームから来てるのです。

ドミノって並べて倒すだけじゃなくて3人とか4人とかでマージャンみたい四角いテーブルを囲んで遊ぶゲーム。牌(bone)の同じ数字を繋いで行って、手持ちがなくなったら勝ちってルール。プエルトリコじゃ伝統的に超ポピュラーなゲーム。
で、牌が繋がってテーブルの上で伸びてゆくのだけれど、その両端の数字と同じ2つの数字をもった最後の牌を出してWIN!という状況を
「カピクー」というのでした。まさにジャケ写真に写ってる瞬間!
どっちの数字でも勝てる、とても美しい勝ち方。ね、トニー・タッチでしょ?
ラテンとヒップ・ホップ、DJとMC、英語と西語、ブラックとホワイト、イースト・コーストとウエッサイ、アーティストとプロデューサー・・・・どっちもイケてばっちり決めるという。
そんな「カピクー」なアルバム、この際だから最初から1曲ずつ聴いてみましょうか。(続く)
(1)Pa' Que Tu Lo Sepa(2)Play That Song(3)Asi(4)Sofrito Mama(5)Tranquilla(6)Te Gusta(7)Tu Sabes Quienes Somos
- 2005/08/04(木) 22:14:50|
- Tony Touch
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